1. ホーム
  2. 事例紹介
  3. 寡占化した市場で持続的成長を目標としたM&A戦略を立案
成長戦略 , M&A
業種
機械装置
上場区分
東証スタンダード(当時)

寡占化した市場で持続的成長を目標としたM&A戦略を立案
安定的な収益基盤の構築に向けたストックビジネス拡大を支援

  • 事業ポートフォリオ
  • DX
  • 収益基盤の構築
  • M&A
  • 企業価値向上
  • 成長戦略

機械装置を主力とし複数事業を展開する対象会社は、寡占化した国内市場で一定のプレゼンスを有しているものの、売上の約5割を占める一事業において大型案件への依存度が高く、受注・失注による売上ボラティリティが大きい状態にありました。本来は他事業によるリスクヘッジでボラティリティを抑える必要があるものの、安定的な収益基盤が構築できていないことが原因でした。ものづくり戦略カンパニーは、IGPIカンパニー・DIカンパニーと混成チームを組成し、安定的な収益基盤の構築のため、部品交換やメンテナンスによるストックビジネス拡大を目的としたM&A戦略の立案やデータを活用したDXソリューションビジネスを提案しました。

プロジェクト概要

取組課題

  • 対象会社の事業性評価
  • 収益基盤構築のためのM&A戦略立案
  • データを活用したDXソリューションビジネス提案

実施内容

  • 事業環境の分析(事業経済性、市場、競合)
  • 業界の勝ちパターン特定
  • 対象会社の分析(強み、競争優位の源泉、事業拡大余地の検討)
  • 事業戦略検討と事業計画策定

活動成果

  • M&A戦略の立案、候補先企業の提案
  • DXソリューションビジネスの提案
  • 対象会社の事業計画策定

プロジェクトの背景と取り組み課題

対象会社は、搬送機器を主力とし3つの異なる事業を展開する機械装置メーカーです。売上の約5割を占める一事業において大型案件への依存度が高く、受注・失注による売上ボラティリティが大きい状態にありました。ボラティリティを小さくするための収益基盤の構築を目的に、各事業の事業環境を整理し勝ちパターンを明確にした上で、自社の強みを活かした事業戦略を策定する必要がありました。

本プロジェクトでの主な取り組み課題としては以下が挙げられます。

対象会社の事業性評価

3つの異なる事業に取り組む対象会社では、ビジネス構造や事業間のシナジー効果が整理されていませんでした。将来的な市場動向や競合動向を調査することでビジネス構造を明らかにし、人材や技術、データ等の事業間連携により持続的成長が見込める可能性はないか検討する必要がありました。

収益基盤構築のためのM&A戦略立案

大型案件の依存度を下げることを目的としたストックビジネス拡大では、自社単独でのストック数では十分な売上が確保できないため、他社買収によるストック確保が不可欠でした。外注内製化や販路拡大、技術取り込み等の複数ある目的の中で、最も効果が大きいM&A候補企業を選定する必要がありました。

データを活用したDXソリューションビジネス提案

対象会社では将来的にはデータを活用したサービスを展開していくことを目指しており、既存ストックから取得したデータを基にサービス検討を進めていました。しかし、各事業単独でのサービス検討になっていたため、データ活用による事業間連携を考慮したソリューションビジネスを立案する必要がありました。

プロジェクトの実施内容

本プロジェクトでは、初めに事業環境を整理することで勝ちパターンを特定し、対象会社の強みを活かした事業戦略を策定しました。プロジェクトの主な実施内容としては以下が挙げられます。

事業環境の分析

  • 市場の需要や地域別の顧客動向、政策や規制調査による市場分析
  • 競合企業の動向や業界内のベストプラクティス・先進事例調査による競合分析
  • 事業領域における事業経済性(儲けのメカニズム)の明確化

業界の勝ちパターン特定

  • 事業環境の分析に基づく、短期的・中長期的な勝ちパターンの整理
  • 勝ちパターンを確立するために必要なケイパビリティの明確化

対象会社の分析(強み、競争優位の源泉、事業拡大余地の検討)

  • コスト構造分析による収益メカニズム理解
  • サプライチェーン分析による営業力・生産力分析
  • 対象会社の強みを活かした事業拡大余地の検討

M&A戦略の検討

  • 外注内製化・販路拡大・デジタル技術取り込み等のM&A目的の明確化
  • M&A候補企業の選定フローの策定、M&A候補企業の選定

DXソリューションビジネスの提案

  • モノ売りからソリューションビジネスへの移行に向けた戦略的ステップの検討
  • 既存データを活用したソリューションビジネスとサービス拡販戦略の立案

シナリオごとの事業計画策定

  • 将来の不確実性やリスクを考慮し、3つの事業計画を策定
  • 市場環境が有利に変化し、高いシナジー効果の発現を見込んだ計画のUpsideシナリオ
  • 現在の状況や市場環境を基に、最も現実的と考えられる計画のBaseシナリオ
  • 市場環境の悪化や売上減少のリスク要因を織込んだ計画のDownsideシナリオ

プロジェクトの成果

本プロジェクトでは、ものづくり戦略カンパニー・IGPIカンパニー・DIカンパニーの混成チームである故の「ものづくり×デジタルインテリジェンス」の視点・経験を活用し、クライアントを支援することで以下の成果を達成しました。

  • 業界の勝ちパターンと自社強みを活かした成長戦略の明確化
  • ストックビジネス拡大を目的としたM&A戦略の立案
  • データ活用による事業間シナジーが期待できるDXソリューションビジネスの立案
  • 将来の不確実性やリスクを考慮した複数シナリオでの事業計画策定

お問い合わせ・ご相談

事例一覧に戻る