藤縄 主税
アソシエイト大手重工業メーカーにて、原子力発電プラントの配管設計業務や、次世代の原子力発電所に向けた新製品の仕様検討・試験・特許化までを対応する研究開発業務に従事。IGPI参画後は、化学メーカーの在庫削減を目的としたSCM改革及び定着化、機械装置メーカーのロールアップ戦略まで見据えたビジネスDD、自動車部品メーカーのグローバル拠点再編等の構造改革の計画立案と実行支援に従事。
前職の内容ともの戦志望理由
前職では発電プラントの配管設計や新製品の研究開発に携わりながら、日本全国の発電所を飛び回る日々を送っていました。顧客やサプライヤーと協働し、巨大なプラントを一つのプロジェクトとして完成へ導く過程は非常に刺激的で、モノづくりの根底にあるダイナミズムを肌で感じる貴重な経験となりました。また、社内ナレッジを整理・共有しやすくするための業務プロセス改善にも取り組み、技術力と組織運営の両方を意識する必要性を学ぶきっかけにもなりました。
入社3年目からは新規顧客への拡販業務に設計担当として携わり、その業務が自身のキャリアを考える転機になりました。新規顧客に興味を持ってもらうためには技術力やプロダクト知識だけではなく、経営戦略や会計知識など多角的な視点が求められると強く実感したのです。そこで中小企業診断士の資格取得を目指し、仕事の合間を縫って勉強を続け、資格を取得することができました。資格取得後、「製造業界は技術をわかる人材は多いが、経営をわかる人材がまだまだ不足している」という課題意識が高まり、自らがその人材になることを決意し、技術と経営の双方から製造業を支援できる“ものづくり戦略カンパニー(以下、もの戦)”へ転職することを決めました。
現在の業務内容とやりがい
もの戦に入社してからは、生産計画立案や営業予実管理などのSCM改革やビジネスデューデリジェンス、グローバル生産拠点の再編検討といったプロジェクトに積極的に関わってきました。製造業は現場で長年培われてきた知恵や文化が根付いているケースが多く、単に数字や理屈だけでは解決が難しい課題に直面することも珍しくありません。そのため、どんなに正しいソリューションを提示しても、モチベーションなどの“現場の温度感”をしっかりと理解していなければ実行に移せないのが現実です。
もの戦の特徴である“ハンズオン型支援”は、クライアントの課題を整理して「これが解決策です」と投げるだけで終わるのではなく、実際に業務フローや組織体制を変えていく段階まで伴走するところにあります。私自身、クライアントの懐に深く入り込み、組織力学やキーマンを把握したうえでプロジェクトを進めていく大切さを日々痛感しています。もちろん、理論構築や数値分析も極めて重要ですが、それだけでは動かない「人の思い」や「現場のリアル」を丁寧にすくい上げることで、最終的にクライアントと一体となって改革を成し遂げることにやりがいを感じています。
今後の展望
将来的には、技術と経営の両軸を橋渡しできる「経営人材」としてさらに成長し、また製造業に戻って新しい価値を生み出したいという想いを持っています。もの戦のプロジェクトを通じて、事業構造の抜本的な見直しや組織改革といった経営領域にも踏み込みつつ、現場を動かすためのコミュニケーション力やリーダーシップ、さらには実行力も身につけることができるのは、今後のキャリアにおいて大きなアドバンテージになると確信しています。
特に製造業界は、グローバル化やDX(デジタルトランスフォーメーション)などの影響を受け、ビジネス環境が劇的に変化しています。こうした急激な変化に対応するためには、従来のやり方に固執せず、多様な知見を受け入れながらスピード感を持って課題を解決する柔軟性が求められます。もの戦での実践経験を活かし、将来的には現場の技術者や経営陣、そしてステークホルダーとなる様々な方々の視点をつなぐ“ハブ”として、ものづくり現場をリードしていくことが私の大きな目標です。
応募者へのメッセージ
もしあなたが製造業の変革や新たな価値創造に挑戦したいと考えているなら、もの戦は最高のフィールドだと思います。若手であってもプロジェクトの中心メンバーとして活躍できる場面が多く、論理的な分析力と現場への共感力を同時に伸ばせる土壌があります。実際、私自身も入社当初からプロジェクトの中で大きな裁量を与えられ、試行錯誤を続ける中でスキルや経験を急速に積み上げることができました。
とはいえ、決して楽な道のりではありません。製造業の現場には独特の職人気質や組織文化が存在し、長年の慣習や固定観念を変えていくには地道な努力が必要です。だからこそ、論理だけに頼らず、クライアントの思いや置かれている状況を理解しようとする姿勢が求められます。いろいろな意見を素直に受け止めながら自分の視点をアップデートしていけば、必ずや大きな成長が得られるはずです。もの戦はそんなあなたの挑戦を全力でサポートしてくれますし、私も新しい仲間と一緒に製造業の未来を築いていけることを楽しみにしています。